暑かった8月も終わり、ようやく秋の兆しが見えてきたかなと思えるようになって来ました。ですが、こういう季節の変わり目は体調やお肌の調子を崩しがち。特に、夏から秋は夏の疲れ、いわゆる夏バテといわれる症状が、いろんなところで表面化します。頑張った反動がやってくるのですね。この夏、暑いからと冷たい飲み物を大量に飲んだという方は肝臓にも相当負担をかけているはずです。
肝臓は美白&美肌ケアにも大きく関係します。ミス・ユニバースジャパンの公式栄養コンサルタントをされているエリカ・アンギャルさんも、著書「世界一の美女になるダイエット」の中で、『肝臓は美肌工場!』と強調されています。美肌を作るという意味でも、肝臓はしっかりとケアしてあげないといけません。
「肝臓=アルコール」というイメージは間違ってはいないのですが、肝臓という臓器はお酒を分解するだけの役割ではなく、体の浄化槽としての、アンチエイジングには欠かせない重要な役割があるんです。 体内に摂取された食物の食品添加物や化学物質など、体に有害なものを無毒化して排出したり、食事でとった食べ物はそのまま体内で利用できないので、身体で使用できる形に変えてくれてるといったことも肝臓がやってくれています。分厚い医学書を開いてみると、肝臓の働きは500くらいあります。いわば人体の化学工場です。そして、肝臓を悪くする原因も様々です。
肝臓が悪い=お酒の飲みすぎってイメージがありますが、確かに正しいです。 ですが、それは要因のひとつでしかありません。
例えば肝硬変。 これもお酒が原因の1つですが、統計的には10%ほどに過ぎないらしいです。食べすぎ(特に甘いもの、炭水化物)や調味料やお薬のような化学物質も原因のひとつ。とくに化学物質は分解処理に負担をかけるだけでなく、化学物質そのものが臓器を傷つける形状をしています。
そして、肝臓の病気の中でも、最近特に増えているのが「脂肪肝」。これが進行すると肝硬変を引き起こします。意外にも、冷たい水の大量摂取という、この時期ならではの要因が関係します。医学的には「非アルコール性脂肪肝」というらしいです。肝臓の働きも他の臓器同様に「冷たいもの」は良くないんですね。
アブラ(油、脂)ってお湯をかけると流されますが、冷水をかけると固まってこびりついてしまいますよね。人の体も同じで、冷水が体の中を通過していくとき、アブラや老廃物をこびりつかせてしまいます。 それらのごみを洗い流すために、肝臓が冷えた血液を暖めて心臓に送っています。そのために肝臓は常に体温より少し高め(41℃くらい)に保たれているのです。 なのに、冷やされると・・・
こんな感じで血液の通り道が狭くなっていきます。ホースの先を細くつぶして勢いよく水をまいた経験は皆さんあると思います。ホースは血管、水は血液に置き換えてみてください。完全に詰まってしまうと血管そのものはもちろん、運ばれた先の臓器や組織にも大きな負担がかかるのは簡単に理解できると思います。それを肝臓は防いでくれているのです。
肝臓は「沈黙の臓器」。ちょっと弱ったからといって文句はいいません。頑張り屋さんです。ちょっと処理する量がふえたから、ちょっと冷やされたからといってへこたれず、無理して頑張ってしまいます。
だから、肝臓の病気は症状が表れたときには手遅れになりやすいので怖い。手遅れになる前に臓器からのサインに気付いて欲しいわけです。自覚症状が出てからでは遅いのです。サインは唇や目、顔の色などいろいろなところに出ますが、目立つ場所に現れるサインは最終警告であることが多いんですね。
食事の量やアルコール、日々の運動量やお薬を見直す。それに、睡眠時間も見直してください。23時~26時までは必ず寝るのです。あと飲み物は積極的にお白湯を選ぶなどなど。
夏の間がんばった肝臓を労わってあげましょう。肝臓が元気になると、肌が綺麗になるなどの嬉しい効果がありますよ。これからの時期は食欲の秋。おいしいものがおいしく味わえるようにという意味でも、ガラダをリセットしておきたいですよね。
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