日本食が世界遺産になった大きな要因のひとつが「だし」
だしには旨み成分が濃縮されて、食材の味を引き立てます。
昆布に含まれるグルタミン酸
鰹節に含まれるイノシン酸
主に椎茸のダシ汁に含まれるグァニル酸
3つの旨み成分をそれぞれの食材からとりますよね。
実は海苔にはこの3つがすべてそろっているというのです。 さらに、3つすべてそろっている天然食品は、海苔以外にまだ見つかっていないみたいです。なるほど、海苔が私たちの主食であるご飯と好相性なのもうなづけますね。
それだけではありません。海苔は食用海藻の中で最も栄養的に恵まれた食品。 特に、タンパク質の含有量から「海の肉」と呼ばれていて、「畑の肉」と言われる大豆に優るとも劣りません。 しかも、海苔のタンパク質は、非常に良質で消化吸収も良く、動物実験の結果では、米のタンパク質より優れており、 馬肉タンパクに匹敵するとの報告もされています。
海苔には食物繊維がわかめの10倍、 たんぱく質が昆布の5倍、 焼きのり1枚でカルシウムがいわしの煮干し1匹分入っている というからスゴイ。
さらにさらに、女性に大切な葉酸が含まれています。葉酸は細胞分裂に欠かせないビタミンで、 細胞分裂を正常にすることでお肌のつやを改善します。 健康面では、動脈硬化の原因になる物質を害が無いものにする働きが確かめられています。
また、葉酸は妊婦さんにとって、非常に重要な栄養素。 胎児の正常な発達にとって大事な成分で、女性が妊娠中に摂取する葉酸が不足してしまうと胎児の神経系の発達に障害が発生することが最近の研究結果でわかってきたのです。オーストラリアをはじめ世界60カ国では妊婦の葉酸摂取が法で義務付けられているらしいです。
こんな重要な栄養素を、日本では海苔数枚で手軽に摂取できるのですからうれしいですね。ただし、注意点もあります。海苔にはヨウ素も含まれているので、甲状腺になんらかの疾患がある方は、念のため、お医者さんと相談した上で食べる方がいいと思います。
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