日本人のキレイ好きは世界でも群を抜いています。清潔好きを測る、一つの指標がウォシュレット。70%以上の普及率だそうです。
電車・バスのつり革やエスカレーターの手すりも抗菌仕様になっています。これらは不特定多数の人が手を触れるので、やはり不安・不快に感じる人もいるでしょう。各地の図書館でも「書籍消毒機」を設置する動きが広がっているとか。自分専用の文房具にも抗菌・滅菌処理を施すと売上げアップにつながるというより、処理しておかないと売れなくなっているらしいです。数年前の鳥インフルエンザの流行を機に、あらゆる場所に除菌スプレーが配置されていますよね。
家庭用でも消毒用アルコールや手洗い専用の石鹸、服に吹きかける除菌スプレーといった除菌・抗菌グッズも右肩上がりで売れているそうです。
もちろん、脳症になって最悪、死に至る恐れのあるインフルエンザウィルスから身を守るために手洗いや除菌は効果的です。
キレイ好きな日本人。でも、清潔も度が過ぎると・・・あまりに清潔にしすぎたことで、 菌に対する抵抗力が落ちてしまっているといわれます。なんでもない菌やウィルスでも重症化するケースも増えています。
あまりにキレイ・キレイと神経質に清潔さを求める生活でかえって
・病気にかかりやすい
・アレルギー疾患になりやすい
・なんでもない菌で重症化しやすい
と、本末転倒なことが現実に起こっているのですね。
そして、最近問題になっているのがサイトメガロウィルス。
まったく馴染みのないウィルスですよね。このウィルスは、だ液や尿に含まれて、ほとんどの人間が感染しています。
これはヘルペスの一種で、まれに発熱を起こすことがあるのですが 、ほぼ無自覚で無症状のまま一生を終えるはずです。
なので、本来感染しても問題ないはずのものなのですね。
日本では子どものころに感染していることが多く20年前までは感染率96%でした。ところがここ10数年の子どもを調査したところ感染率66%にまで低下しているといいます。世の中が過剰な清潔志向になっているのが原因と考えられています。
本来感染しても問題ないウィルスなのですが、妊娠中に初めて、このサイトメガロウィルスに感染したときが今、問題になっているのです。
感染した状態で妊娠しても、母体の抵抗力で胎児に影響を及ぼすことはないのです。
ところが、妊娠してから初めて感染してしまうと、胎児に母子感染してしまい、生まれてくる赤ちゃんに 難聴や脳障害を引き起こす危険度が高まってしまうのです。
肺の機能が低く、体に酸素を取り込みにくいため、
24時間酸素チューブを外すことができないというケースもあります。
一番多いのが
一人目は問題なく出産。
↓
二人目を妊娠
↓
一人目の子どもが感染
↓
免疫を持っていない妊婦に感染
↓
二人目が母子感染
というパターン。
このパターンで脳に何らかの障害をもって生まれてくる新生児は年間1000人、この10年で倍に増えています。外国では報告例もなく、ワクチンも開発されていません。そもそも普通に生活していれば子供のうちに感染してしまうし、感染しても問題のないウィルスなのでワクチンの必要も無いと考えられているわけです。
日本では外で砂や泥まみれになって遊ぶことがなくなったり、過剰な清潔志向になるといった衛生環境の変化によって、子どものときに感染しないまま大人になるケースが増えているようです。
サイトメガロウィルスへの免疫を持たない妊婦さんは、30年前の4%から、現在34%に増えているという調査もあります。単純に計算すると3人に1人は免疫を持っていないということになります。さらに20代では2人に1人が免疫を持っていないとみられています。
おそらく現在10代の感染率は、さらに低いと推測されるので、この問題はさらに深刻さを増すのではと思われます。
サイトメガロウィルスは妊婦健診の必須検診にはなっていないので、妊婦検診に必ず検査をする医療機関はごくわずかだそうです。検査自体は血液検査をするだけなので、希望者は2000~3000円で行うことができるはずです。 胎児へのリスクを減らすために、現在妊娠していなくても、もうすぐ妊娠したいと考えているのであれば 抗体検査を受けておくのがいいと思います。
30年前にはまったく心配しなくてよかったことなのですが、まさに求め過ぎた潔癖文化の弊害ではないかなと思います。
カテゴリ:健康メモの記事一覧
電車・バスのつり革やエスカレーターの手すりも抗菌仕様になっています。これらは不特定多数の人が手を触れるので、やはり不安・不快に感じる人もいるでしょう。各地の図書館でも「書籍消毒機」を設置する動きが広がっているとか。自分専用の文房具にも抗菌・滅菌処理を施すと売上げアップにつながるというより、処理しておかないと売れなくなっているらしいです。数年前の鳥インフルエンザの流行を機に、あらゆる場所に除菌スプレーが配置されていますよね。
家庭用でも消毒用アルコールや手洗い専用の石鹸、服に吹きかける除菌スプレーといった除菌・抗菌グッズも右肩上がりで売れているそうです。
もちろん、脳症になって最悪、死に至る恐れのあるインフルエンザウィルスから身を守るために手洗いや除菌は効果的です。
キレイ好きな日本人。でも、清潔も度が過ぎると・・・あまりに清潔にしすぎたことで、 菌に対する抵抗力が落ちてしまっているといわれます。なんでもない菌やウィルスでも重症化するケースも増えています。
あまりにキレイ・キレイと神経質に清潔さを求める生活でかえって
・病気にかかりやすい
・アレルギー疾患になりやすい
・なんでもない菌で重症化しやすい
と、本末転倒なことが現実に起こっているのですね。
そして、最近問題になっているのがサイトメガロウィルス。
まったく馴染みのないウィルスですよね。このウィルスは、だ液や尿に含まれて、ほとんどの人間が感染しています。
これはヘルペスの一種で、まれに発熱を起こすことがあるのですが 、ほぼ無自覚で無症状のまま一生を終えるはずです。
なので、本来感染しても問題ないはずのものなのですね。
日本では子どものころに感染していることが多く20年前までは感染率96%でした。ところがここ10数年の子どもを調査したところ感染率66%にまで低下しているといいます。世の中が過剰な清潔志向になっているのが原因と考えられています。
本来感染しても問題ないウィルスなのですが、妊娠中に初めて、このサイトメガロウィルスに感染したときが今、問題になっているのです。
感染した状態で妊娠しても、母体の抵抗力で胎児に影響を及ぼすことはないのです。
ところが、妊娠してから初めて感染してしまうと、胎児に母子感染してしまい、生まれてくる赤ちゃんに 難聴や脳障害を引き起こす危険度が高まってしまうのです。
肺の機能が低く、体に酸素を取り込みにくいため、
24時間酸素チューブを外すことができないというケースもあります。
一番多いのが
一人目は問題なく出産。
↓
二人目を妊娠
↓
一人目の子どもが感染
↓
免疫を持っていない妊婦に感染
↓
二人目が母子感染
というパターン。
このパターンで脳に何らかの障害をもって生まれてくる新生児は年間1000人、この10年で倍に増えています。外国では報告例もなく、ワクチンも開発されていません。そもそも普通に生活していれば子供のうちに感染してしまうし、感染しても問題のないウィルスなのでワクチンの必要も無いと考えられているわけです。
日本では外で砂や泥まみれになって遊ぶことがなくなったり、過剰な清潔志向になるといった衛生環境の変化によって、子どものときに感染しないまま大人になるケースが増えているようです。
サイトメガロウィルスへの免疫を持たない妊婦さんは、30年前の4%から、現在34%に増えているという調査もあります。単純に計算すると3人に1人は免疫を持っていないということになります。さらに20代では2人に1人が免疫を持っていないとみられています。
おそらく現在10代の感染率は、さらに低いと推測されるので、この問題はさらに深刻さを増すのではと思われます。
サイトメガロウィルスは妊婦健診の必須検診にはなっていないので、妊婦検診に必ず検査をする医療機関はごくわずかだそうです。検査自体は血液検査をするだけなので、希望者は2000~3000円で行うことができるはずです。 胎児へのリスクを減らすために、現在妊娠していなくても、もうすぐ妊娠したいと考えているのであれば 抗体検査を受けておくのがいいと思います。
30年前にはまったく心配しなくてよかったことなのですが、まさに求め過ぎた潔癖文化の弊害ではないかなと思います。
カテゴリ:健康メモの記事一覧