1分間に何回呼吸していますか?

1分間の呼吸数・・・ 呼吸の回数は、普段おそらくほとんどの方は意識することがないと思います。安静時に1分間に12~18回の呼吸をするのが普通の呼吸とされています。 ですが、実際に測ってみると1分間に24、25回という方が多いです。

肺の容量は3000ccですが、普通の呼吸をしているときは、肺の容量の半分も使っていません。 1回に500ccの空気を吸い、肺の中に届く有効な空気は350cc程度というのが通常とされていますが、これが早い呼吸になると、1回に吸う空気の量が200cc程度に減り、肺に届く空気(酸素)の量もガクンと減ってしまいます。

人は酸素を燃やすことによって、初めてエネルギーができるのです。ということは、早くて浅い呼吸は効率が悪く、身体に大きな負担をかけるということです。その結果、さまざまな不調をきたし、エネルギー不足の疲れやすい身体になってしまうということになるわけですね。



呼吸が浅く速くなってしまう原因のひとつが猫背です。『ハイヒールで浮き指、そして猫背へ』の記事でも書きましたが、背筋をピンと伸ばしている状態では3000ccほどある肺活量が、猫背の状態では300ccと10分の1ほどになってしまいます。そもそもの容量が小さくなってしまっているのですね。ハイヒール以外の原因としては、喘息持ちの人は、肺を守ろうとして猫背になりやすいというのもあります。デスクワークで特にパソコンを操作する時間が長い人も猫背になりがちです。

壁際に立ち、後頭部とお尻、かかとがついた状態で、両方の肩甲骨が壁につきますか? それが正しい綺麗な姿勢です。 おそらく筋が強くひっぱった感じがして痛く苦しく感じるかと思います。ですが、それが本来の正しい姿勢なんです。痛みが大きいほど、普段の姿勢がカラダに負担をかけているということですね。モデルさんの訓練は、まずこの姿勢を維持するところからはじまるそうです。この姿勢ができて初めて歩く(ウォーキング)などの次の練習に移るということですから、呼吸のことだけでなく、スタイルを美しく見せるためにも意識していただきたいと思います。

ちなみにということになりますが、呼吸そのものについて、注意点が2つあります。
ひとつは、吐いてから吸うということ。 人間だけでなく動物は「出す」ことが「入れる」ことより大事なんです。

毒素が体内に入ってくると、下痢や嘔吐によって吐き出すようにできていますし、ウィルスや菌が入ってくると熱を出すことで対抗しますし、膿も体内に侵入しようとする細菌を白血球が身をていして体外に出そうとする反応です。目や鼻に異物が侵入すると涙や鼻水によって流そうとします。とにかく「出す」ことによって健康維持できるようにできています。

話が脱線しますが、「出入口」「出入国」「出納」「発着」「脱着」・・・考えてみれば熟語は出て入れるの順で作られていますよね。呼吸という字も「呼」が先で「吸」が後ですよね。 それだけ出すことを優先して大切にされているということかもしれません。

もうひとつが、吸う時よりも、吐く時の方が気管支の幅が狭くなっているので気管支に負担をかけない為にも、ゆっくりと吐くことです。
まとめると、
1.肺の中の空気を全部吐く
2.息をこらえる(約1秒)
3.お腹を膨らませながら、鼻から息を吸う(約3秒)
4.吸った時の2倍の時間で吐く

深い呼吸は内臓マッサージにもなるので、便秘解消にも有効です。

 

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