この数ヶ月で「うつを治したい」という目的で足つぼ(足もみ)を受けられているお客様も多くなってきました。うつ病は、しっかり眠ることができれば治る病気なので、比較的短期間で改善できる部類に入ると思います。実際に数日間連続で足つぼを受けていただいて、休職期間よりかなり早く回復された方もいらっしゃいます。ただし、長期間お薬を服用されている方は、かなりの期間を要することになると思います。症状そのものよりもまず薬との闘いが大変です。
日本人の7人に1人は、一生に一度はうつにかかると言われていますし、過去の偉人達にも悩まされた人は多いと言われ、決して珍しくない病気にです。しかも、このところ大人だけでなく小学生や中学生にも増えているようです。生活環境の都市化で便利になった反面、過度な刺激や緊張が容赦なく自律神経を襲います。加えて、過度な残業や仕事のプレッシャーで疲れ果てているのに睡眠時間がとれない、または睡眠の質が落ちた結果、うつ病になるケースが多いようです。スマホの普及で首に負担がかかる姿勢も関係しているのでしょうね。
最近はヨガがブームですが「緊張を強いられる生活」の反動なのかもしれませんね。
決して珍しくはない病気なのですが、問題を深刻化しているのはお薬だと思います。診察を受けると処処方される抗不安剤や睡眠薬によって、脳は強制的にスイッチのONとOFFが切り替わったり、アクセルとブレーキを同時に踏むといった異常な命令を受け続けるので、脳機能は激しく損傷し壊れます。 これらの薬を服用されている方は、うつといった症状そのものより、いつのまにか薬との戦いになります。
患者数の増加とともにうつ病に対する薬の売上げも増加しました。売上げが増加するということは処方された人も増えたということですよね。2000年ごろから「うつ病は心の風邪」というキャッチコピーが使われだしました。そもそもは抗うつ薬のパキシルを販売するためのものだったのですが、このコピーは「風邪という身近な病気と同じなんだ」という安心感を与え、病院での受診のハードルを下げたと同時に、薬の服用の抵抗感も下げてしまいました。
この手のお薬は一度処方されてしまうとやめられません。たしかに薬は即効性があるため安心感が得られますが、長期に服用するとだんだん効かなくなっていくことがあり、そうなると薬の量や種類が増えていきます。量や種類が増えてくると安心になるどころか、怖くなってきます。怖くなってやめようとすると、吐き気やめまい、不眠、動悸、不安といった深刻な離脱症状があらわれてしまいます。その性質から多くの薬が麻薬取締法(麻薬及び向精神薬取締法)の指定を受けています。
以下に主なものを挙げてみました。
リタリン(メチルフェニデート)、 コンサータ(メチルフェニデート)、 イソミタール(アモバルビタール)、 サーレース(フルニトラゼパム)、 ラボナ(ペントバルビタール)、 コンスタン(アルプラゾラム)、 ユーロジン(エスタゾラム)、 デパス(エチゾラム)、 セレナール(オキサゾラム)、 ドラール(コアゼパム)、 セパゾン(コロキサゾラム)、 リーゼ(クロチアゼパム)、 ランドセン(クロナゼパム)、 マイスタン(クロバザム)、 セルシン(ジアゼパム)、 ホリゾン(ジアゼパム)、 アモバン(ゾロクロン)、 マイスリー(ゾルピデム)、 ハルシオン(トリアゾラム)、 バルビタール(バルビタール)、 フェノバール(フェノバルビタール)、 レンドルミン(ブロマゼパム)、 ワイパックス(ロラゼパム)、 エパミール(ロルメタゼパム)、 ロラメット(ロルメタゼパム)
これらの薬は使用量を減らすだけでも激しい離脱症状が起きますし、減らさなくても耐性がつき、効き目がどんどん落ちていきます。同じ量を飲み続けていても減薬と同じ状態になってしまい、離脱症状が起きてしまいます。
薬を飲まなくてもいい身体になるために薬を飲んでいるのに、飲めば飲むほど薬から離れられない身体になっていくという矛盾と悪循環・・・睡眠薬や高血圧のお薬とおなじですね。しかも、根本的に治しているわけではないというのも睡眠薬や高血圧のお薬と同じでです。
うつ病は「休息」と「時間の経過」でほぼ治る病気です。問題は、その「休息」がとれないこと、眠れないことにあると思います。ストレス過多で夜に眠れないんですね。たいていの方は抗うつ剤や睡眠薬を服用されていますが、これらの薬は寝られているようで睡眠はとれていません。睡眠がとれていないので、いつまでたっても快方にむかうことはありません。
これまで接してきたうつ病の方は、夜に十分眠れていないためうつ病になったという方が多いです。そして充分な睡眠がとれることで、「抗うつ剤がやめられた」「頭が軽くなった」「元気になった」と改善したケースがほとんどです。
うつ病になると、だいたい午前中が心身ともに不調で、午後から気分が良くなるという傾向があるように思います。午前中はどうしても身体が動かず、気分的にも出かけていく気がしません。14時や15時になると、気分も良くなり、活動的になるようです。ところが、この時間帯から動き始めても、すぐに日が暮れてしまうので 「1日の大部分を無駄にしてしまった」と、夕方から夜にかけてまた落ち込んでしまう。そしてまた夜は眠れないという悪循環。
この悪循環を断つために、病院では不眠を解消する目的でパキシルを初めとするセロトニンを増やすお薬(SSRI)が処方されるわけですが、お薬で「治った!」という声は残念ながら聞いたことはありません。むしろ副作用に悩んでいる方の方が多い。 セロトニンを増やすだけなら日中外に出て、30分から1時間太陽の光を浴びるだけでいいはずです。
そこで足つぼ(足もみ)です。自分の足裏にたまった老廃物を除去していくと、血液循環を阻害しているものがなくなるので、血液が全身を一気に駆け巡ります。もちろん脳への血流も増えます。こうなるとダメージを受けた脳も修復され、うつ病も消えていくわけです。抗うつ剤に頼らなくても。足裏という最も血液をかき回すことのできる部分を揉み解すことで、全身の血流がよくなり、弱った部分もちゃんと自分の身体が治してくれるんです。
老廃物を崩す作業はとても痛いですが、終わったあとの達成感と爽快感は格別ですよ。薬物療法には必ず副作用もあるため、副作用の心配のない足つぼをぜひとも有効に活用して頂きたいと思います。
カテゴリ:足つぼ(東洋医学)の記事一覧