「冷えを感じなくなった」
「毎年靴にカイロを忍ばせて冷えをしのいでいたのに今年はカイロなしでも大丈夫になった」
こういう状態になるまで数回の施術で改善するケースもあれば、1年かかってようやく冷えない足になってきたというケースもあります。一口に冷えの改善といってもその期間には大きな個人差があります。
足つぼ(足もみ)、足のマッサージと言うと冷え症を即効でなんとかしてくれるというイメージがありますが、他の症状と同じく、正直、結構時間がかかったりすることもあります。
足湯など足を温めたり、足裏やふくらはぎをマッサージしたりツボを押したりすると、一時的にポカポカし冷えを軽くすることはできますが、時間が経てばまた冷えてしまいますよね。 テレビや雑誌で「冷え症に効くツボ」がよく紹介されていますが、一時的な効果しかないと思います。原因や体質が変わるわけではないからです。
カラダが辛いときは病院に駆け込むものですが、お医者さんは治してくれません。そもそも医学的には冷えは病気ではありません。診断学の教科書には「冷え」は載っていません。お医者さんはまず診断学に基づいて診断して病名を探します。その後病名がついたものを治療するわけですが、逆に診断学にない症状には対処できません。なので医学的なアプローチは期待できないということになります。
なぜ足が冷たいか。そこから考えてみたいと思います。人間の身体の熱は臓器で作られるものもありますが、基本的には熱は筋肉で作られます。ですが指には筋肉がありません。
解剖図をみても見当たりませんね。手の指にしても、グーパーと手を握ったり開いたりしてみて動く筋肉は肘のあたり。指そのものにあるのは腱なんです。手足の指には熱源がないため温かくなるためには熱を運んでもらわないといけません。血液は栄養と酸素と熱を運びます。血液が離れたところで作られた熱を運んでくれているわけです。指が冷たいということは、そこへ熱が運ばれていないということになります。つまり血液が流れていない。冷えてる足は白くなって、いかにも血が少ないという印象ですよね。でもそれがもう当たり前になっていませんか?
足を巡っている血管はこんなにあるのですよ。血液が流れずに白い足というのは怖くないですか?血液が流れていない原因はさまざまですが、膝裏から指先までのどこかで老廃物やカチカチに硬くなった筋肉で血管が圧迫されているケースがほとんどだと思います。そのため血流が滞っているということ。
なので、解決法はふくらはぎの筋肉をやわらかくほぐし、膝裏から指先までで血液循環を阻害している場所にある老廃物を崩してあげることになります。崩す場所は1箇所かもしれませんし、数箇所にわたっているかもしれませんし全部かもしれません。硬さも量も人それぞれ。これが個人差です。崩れれば堰を切ったように血液が流れだしポカポカになりますよ。
血管を圧迫してしまっているような老廃物は、カチカチに固められてしまっている場合が多く、崩すのは大変ですし大きな痛みを伴います。足つぼを受けていただいた方は体験済みですね。「こんなに痛いものなのか」と驚かれます。
この痛さがトラウマになってリタイアされた方も多いですが、頑張って乗り越えた方は冷えでつらい思いをしなくなっていますし、それ以外の気になる症状も見事に克服できています。
これから何十年も冷えの辛さと付き合うことを考えると、ぜひとも乗り越えていただきたいなと思います。痛いのも最初のうちだけですし。
冷え症の根本解決は、もちろん食事や運動などの生活習慣も重要ですが、渋滞のないスムーズに流れる血管を作ること。ぜひ指先まで熱を届けてあげてください。
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