めまい、足が地面についているかわからない。しびれて感覚がなくなっているわけではない。フラフラ、フワフワ、グワングワン。あの感覚、嫌ですよね。でも、すぐ治まるからと放置している方も多いのではないかと思います。
ところが、中には半日続いて、ひどいときには嘔吐してしまう。そんな酷いめまいに悩んでいる方も多いですし、年々増加しているようです。
一口にめまいといっても、その原因と付けられる病名は様々です。
- ・三半規管のむくみ(メニエール病)
- ・耳石の出現(良性発作性頭位めまい症) ・ウィルス感染(突発性難聴)
- ・前庭神経の炎症(前庭神経炎)
- ・リンパの漏れ(外リンパろう)
- ・不整脈(心室ブロック心房細動)
- ・首のトラブルによる頭部の血行不良によるめまい
- 他には脳出血、脳梗塞、聴神経腫瘍、小脳腫瘍に起因するめまいなど
この中で最近とくに増えてきているなと感じているのが、三半規管のむくみが原因のめまい。病院に行くとメニエール(メニエル)という病名がつきます。メニエールは、厚生労働省の特定疾患に指定されている難病ということになっています。
厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/hani/dl/index-02.pdf
人間の体のバランスは耳の奥の内耳というところで行われています。中でも特に重要な働きを担っているのが三半規管と耳石器。それぞれリンパ液という液体で満たされています。
リンパと耳石の動きが体の動きや傾きを感じ取るセンサーの役割を持っているわけですね。センサーで感じ取った情報を脳へ送られることで、私たちは今自分の体がどういう状況に置かれているか理解できるわけです。
そして、めまいはその情報伝達がうまくいかなくなったときに起こります。つまり、いま自分がどういう状態なのか理解できなくなりパニックを起こしている状態です。
そして、メニエール病は三半規管内のリンパが、異常に増えることで起こるとされています。リンパ液がいっぱいになってしまうと、その水圧でセンサー役の有毛細胞が押しつぶされ、脳に正確な情報を伝達することができなくなるのですね。
メニエール病の治療として薬物療法と手術がとられます。 薬物には水薬、抗めまい薬、鎮吐薬、自律神経調整薬、利尿剤、ステロイドなどが使われます。薬で治らない場合に手術ということになるのですが、穴をあけて溜まりすぎたリン液を抜き取る手術(内リンパ嚢開放術)や内耳の神経を切断する手術(前庭神経切除術)が一般的のようです。中には内耳破壊術といって、内耳そのものを破壊するなんて手術もあるそうです。
神経を切ってしまったり、悪くなった部分をなくしてしまえば、確かにめまいは起きないかもしれませんが、聴力や平衡感覚や内耳は失われますから、日常生活に支障がでるはずです。どの手術にも言えることですが、とりあえずの症状を消しているだけで、根本的に解決しているわけではないので、再発の心配もあるはずです。
前庭神経切除術はこんな感じで神経をカットしてしまいます。もちろん、一度切ってしまえば元に戻すことはできません。
メニエール病克服の鍵も、他の症状と同じく血液循環ということになります。元凶はむくみ体質が根底にあること。そのむくみは基本的に脱水と血流悪化で起きます。むくみそのものは十分な水分補給と運動を行えば解消します。メニエールも血行が回復すれば、増えすぎた水分も、ちゃんと回収してくれ症状も治まります。
足のむくみはふくらはぎを動かす運動をしたりマッサージで解消されますが、頭部、それも耳の中は動かすこともマッサージすることも難しいですよね。物理的な力を加えることができないため、全身の血行を回復し、正しい血液の勢いで余分な水分を追い出すしかありません。そこで血行を阻害している、足裏に溜まった老廃物を取り除くことが一番だということになります。そうすれば全身の血行を良くなり、耳の血行もよくなるわけです。
ただ、体質を変えるためには、長期戦を覚悟しなければいけません。何十年という期間をかけて溜まった老廃物はそう簡単には除去しきれません。メニエール病克服にも根気は必要だということです。短期間で改善した例もありますが、その場合はボーナスですね。
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